アメリカ生活・育児の記録

米国ワシントン州に居住し約1年。どこかの誰かの役に立つ情報があれば嬉しいなと思い、アメリカ生活や育児などなど記録に残したいことを綴ります。

【育児本の感想】定番本『子どもへのまなざし』

 久々に定番の育児本を入手して読むことができたので、記録に残したいと思います。

 

今回の育児本:『子どもへのまなざし』(著者 佐々木正美)

 子育ての環境について昔と現代を比較して説明してある部分が多く、読みながらモヤモヤする部分もありましたが、著者の言いたいポイントは絞られているのでさらっと目を通すだけでも要点を学ぶことができるのではないかと思います。

 今回は、私が自分の育児で特に意識したいと思ったポイント2つをまとめたいと思います。

 

①子どもは乳幼児期に全面的に受容された経験が必要

 親になると「賢い子になってほしい」「運動神経のいい子になってほしい」といった願望をあれこれ思い描き、その通りになるよういかに導くべきかばかりを考えがちです。しかし、本書では、”親”が望むことではなく、”子ども”が望むことをどれくらいしてあげられるかが大切で、やってあげすぎる(過保護)ということはないと断言されています。ただしこれは乳児期から幼児期の早い時期までの話で、それ以降は少しずつしつけが必要になるとのことでした。

 また、子どもが望んでないが子どもにやらせすぎているケース(過剰干渉)も多いと指摘されており、確かに心当たりは多少なりともある(例えば、可愛い写真を撮りたいという親の願望に何度も付き合わせた等)ので程度を気を付けなければと思いました。

 子どもが望んだことをしてもらい全面的に受け入れられた経験が、その後の自立や人格に大きく影響します。受容された経験がある子ほど、相手を受容しやすくなり、友達もできやすくなるそうです。受容された経験が不足している場合、後戻りするのは非常に大変とのことなので、(真剣にやるとかなり大変ですが)できる限りは受け入れる、そして親の望みを押し付けない、ということを意識したいと思いました。

 

②友達から学び、友達に教えるという経験が大切(小学校の時期)

 小学生になると、複数の習い事やら塾やらに通う子が多いかと思います。本書では、先生や親などの大人から学ぶことは、知識を増やすには十分だが、社会的な人間関係やコミュニケーション能力の発達や成熟を促すには不十分だと指摘されています。それよりも、友達からどれだけたくさんのことを教えてもらい、どれだけ多くを教えてあげられるかといったことが重要で、小学校時代の交友関係は「質より量」とのことです。

 習い事などと違って目に見える成果が表れるわけではないですが、長い目で見れば社会的人格が成熟していることの方が大切だと思うので、子どもが小学生になったら友達と過ごす時間を沢山作ってあげたいなと思いました。

 ちなみに、思春期になると自分と波長の合う友達と狭く深く付き合うようになるのですが、それも小学校時代の交友関係が不十分だと波長の合う友達を見つけるのが難しくなるそうです。自分自身を振り返っても、高校・大学時代の友達とは深く長く付き合いが続いている大事な存在です。我が子にもそういった仲間がいる人生を歩んでほしいなと思うので、そのためにも小学生時代から友達とたくさん関われるようにしてあげられるよう、気を付けたいと思います。

 

 我が子は幼児期に突入してしまいましたが、乳児期にちゃんと望んだことをしてあげられていたのか、今振り返っても正直自信はありません。。。後悔しないためにも、本書が気になっている方は、妊娠中や乳児期の間に読んでおくことをお勧めします。そして、本ブログが少しでも参考になった方がいれば幸いです!